フランス領ポリネシアで2番目に大きな環礁を持つファカラバ島。そのラグーンの周りには、見逃してしまいそうなほど小さくてかわいらしい島々が点在しています。この島の魅力はなんといっても人々を惹きつけてやまないラグーンの美しさ。どこまでも透き通った水、そして岸に近い浅瀬を優雅に泳ぐ魚達。その景色は、何度見ても初めて出会った時のような新鮮さを失うことはありません。この地では、すべてのものが自然なままの姿を残しています。ブーゲンビリアの花が咲き乱れる道、まぶしく輝くサンゴの教会、古くて趣のある民家、パン屋、ファーストフード店、レストランなど、ユネスコの生物圏保護区にも指定されているこの島の小さな村々の暮らしを眺めていると、まるでそのすべてが抜群の透明度を誇る海の上に浮いているかのようにさえ感じられます。
保護の対象となっている希少な固有種を含め、陸地や海にさまざまな野生の動植物が生息しているファカラバ島。ユネスコの生物圏保護区にも指定されている島の環礁には、手つかずのままの自然が残っており、環境保全と開発の調和を目的として、研究や監視、現地住民への教育活動が行われています。
ファカラバには「美しい」や「素晴らしくする」という意味がありますが、その名の通り、海の中には陸上にも負けないほど美しい世界が広がっています。この島の海は、色とりどりのサンゴ礁に囲まれて暖かいのが特徴で、シュノーケル一つあれば、誰でも不思議な海の世界を満喫できます。また、この島には巨大なサンゴ、無数の小魚が集まる場所、サメの群れを間近で観察できる「シャークウォール」といった魅力的なスポットも多いため、世界中のダイバーのあこがれの的となっています。
自由な色彩表現を追究したフランスの有名画家アンリ・マティス(1869~1954)。1930年、タヒチに3か月の間滞在したマティスは、ファカラバ島にも足を伸ばし、光の具合によってさまざまな表情を見せるこの地のラグーンの青に魅了され、芸術家として新たなインスピレーションを得たと言われています。魂を癒すファカラバ島の美しい風景をあなたも見に来ませんか?